扉を抜けるとそこは部室だった!
当たり前だけどさ。 だが当たり前でないものもそこにはあった。 それは 「ってなんで学校に水道なんてあるのよ〜!」 そう、そこには水道があったのだ!って違うわい! 「いや別に水道くらいあったって良いだろ!もっと別に驚くものがあるだろう!?」 部長はにこやかに見てるだけだし・・・。 「だって水道よ?学校に水道があるのよ?!」 まだ言うか・・・ 「水道が学校にあっちゃ駄目なのかよ」 「いや、野茂君、彼女の言うことはもっともかも知れないよ?」 「え?」 急に部長が発言をした。 さっきの件があるからなんか話しにくいなぁ。。。 「未来では水は貴重品なんじゃないかな?だとしたら学校に水道なんてある訳無いじゃないか」 「なるほど・・・」 「違うよ?」 部長の説明に納得しかけた俺に幸子が訂正をかけてきた。 「別に水なんて貴重ってもんでもないわよ。ただ、水道なんて博物館でしか見たことな かったから・・・」 「じゃあどうやって水を扱ってるんだ?」 「そんなの教えられないわよ〜」 「エージェントになる条件・・・」 俺は『泥沼えもん』のエージェントになる交換条件として幸子に未来に関することを教 えてもらえることになっている。 「でも部外者がいるからなぁ・・・二人きりの時にね☆」 なんて飛びきりスマイルで言われちゃ俺もそれ以上聞けやしない。 「・・・まぁそれは良いとして、他に驚くものは無いのか!?」 因みに俺の目の前には馬鹿でかい水槽(その近くに水道が有り、中にはやたらと獰猛そう な肉食動物が居る)やら黒くてずんぐりした円筒形の塊(怖くて名前は言えない)などが有る。 「ん〜特に無いかな?」 「どー見たってこれは鰐と大砲だろうがっ!!」 言ってしまった。意味わかんねぇ。 この部活に入ってもう1年半になるが未だに訳がわからない。 因みに鰐の名前はポチだ。 「あ、これのことかぁ」 素敵な笑みを浮かべながらあっさりとした反応を返してくれる。 なんでそんなに平然としていられるんだ・・・。 「だって未来には鰐から進化した人とかも居るしさ〜、大砲なんて一家に一台あるから★」 未来って怖いなぁ。 そういやアロマノカリス型の人もいるんだっけ。 「もう良いや。どうせ部長は説明してくれないんでしょう?」 「お、良く解かったねぇ。野茂君って人の考えてることが詠めるの?」 詠めるわけねぇし。 悔しいから無視してやろっと。 「もう良いや。で、部長、今日の召集目的はなんですか?」 「うむ、今日集まってもらったのは今度の合同合宿についてだよ」 合同合宿と言うのは我が研究部?の伝統行事である。 言っておくがその伝統とは当然まだ3年目だ。 「で、相手は決まったんですか?」 なぜかうちの学校と合同合宿をした学校は2度と合宿をやってくれない。 だから毎年別の学校と合宿をやるのだ。 「決まったんだけど・・・教えてあげないよ、じゃん!」 なんだこいつ。 「じゃあ今日はなんの為に召集したんですか?」 「暇だから」 この人こんなキャラだったっけ? 尊敬してたのは別の人だったのかな・・・。 「幸子ちゃんも参加するの?」 と、部長が幸子に聞いた。 ってか良いのか?参加しても。 「当然行くわよ!のびたが行くならどこにでもついて行くんだから!vv」 こいつもキャラ変わったよな。 まぁ幸子の場合は可愛いから良いや。 「日程くらいなら教えてくれますよね?」 「うん。明日から」 「嘘やん!」 因みに今はもう午後5時である。 俺はそれを聞いた瞬間、幸子を鞄に突っ込み、猛ダッシュで帰ったのだった。 そして翌日の集合時間やら日数やらがわからずに部長に電話をしてまたいじめられたのは別のお話し。 第5話を読む。 |